こんにちは!やっつんです。
バレーボールにおいて、基本中の基本であるオーバーハンドパス。
さまざまな場面でプレーするのに、なかなかうまくならなくて悩んでいませんか?
今回はオーバーハンドパスに焦点をあてて、『正しいフォーム』や『やればレベルアップする、効果的な練習方法』を紹介していきます。
1.オーバーハンドパスの『正しいフォーム』。
大きい三角形と小さい三角形を意識しよう。
オーバーハンドパスにおいて、うでの形、手の形をそれぞれ三角形をつくるイメージが大切です。
まず、うでをあげ顔の前で「ハの字」を作り、ひじは肩より高い位置にくるように構えます。
すると、次の画像のように三角形ができるのがわかります。

次に、手は主に人さし指と親指でボールをとらえます。
そのため、次の画像のように三角形ができます。

中指から小指に関しては、ボールに触れる程度で良いでしょう。
また指とボールは第二関節まで触れるようにし、ボールと手のひらの間に空間をつくってあげると柔らかくボールを包み込むことができます。
このように大きい三角形(画像の青△)と小さい三角形(画像の赤△)を意識することで、キレイなオーバーハンドパスのフォームになります。
なお足は肩幅くらいにひらき、片足を一歩前に出します。
前に出す足は利き腕の反対が良いといわれていますが、場面場面で出す足が変わったりするので、両方練習するのが良いと思います。
両ひざを軽くまげて腰を少し落としてあげましょう。
2.オーバーハンドパスの『基本の動き』。
胸から上の高さにあるボールに対応しよう。
基本の動きを順序で説明します。
① すぐに動けるように、ひざを軽く曲げた状態で待ちます。
② ボールの下に入り込み、パスを出したい方向を向きながら両手をあげる。
③ 手首をやわらかくしボールを両手で包み込み、全身がバネのように沈み込みながらボールのスピードを吸収する。
④ 手首のスナップと曲げたひざを伸ばしながら、ボールを送り出す。
常に同じ位置でボールを受けることが大切です。
そのためにも素早くボールの落下地点に入り込むことが重要になってきます。
3.オーバーハンドパスの『練習方法』。
まずは1人でできる練習方法を紹介します。
バレーボールはチームスポーツなので、複数人での練習が多いのですが、自主練したいときにオススメの練習方法です。
直上キャッチ
落下地点に素早く入り、オーバーハンドパスの形をつくるための練習です。
まず、両足を肩幅程度に開き、オーバーハンドパスの姿勢をつくります。
次に両手でボールを直上に上げ、オーバーハンドパスの姿勢でボールをキャッチします。
きちんとボールの落下地点に入り、全身をバネのように沈み込みながらキャッチできているかをチェックしましょう。
直上パス
頭の真上でオーバーハンドパスを連続で繰り返します。
最初は5回連続、次は10回連続と目標回数を増やしながら練習しましょう。
あげる高さに関しても、最初は10cmくらいで構いません。
慣れてきたら高く(1m、2m)上げて続けるようにしてみましょう。
そして直上パスは、なるべくその場から動かないようにコントロールすることが大事です。
しかし歩きながら直上パスをするという練習方法もあります。
私が中学生のときは、毎日のアップメニューでコート一周していました。
壁パス
壁に向かってリズムよくパスをする練習です。
手首の使い方、ひざの使い方を確認しながら、オーバーハンドパスの感覚をつかみます。
【手首の使い方の確認をする場合】
壁にできるだけ近づいた状態でオーバーハンドパスを行います。ボールを5cm程度動かすだけです。
この練習は手首の使い方(リズム)が悪いと、すぐに崩れてしまいます。
数えるのが大変ですが、100回できれば十分です。
【手首・ひざの使い方を確認する場合】
壁から1.5m程度離れてオーバーハンドパスを行います。
こちらは全身を使って行いますので、連続2~30回を目標としましょう。
そしてできたら、同じところにボールを当てることも意識してみてください。
慣れてきたら壁からさらに離れてオーバーハンドパスを行うこともできます。
4.オーバーハンドパスの『練習方法』②。
次は2人でできる練習方法を紹介します。
キャッチパス
ひとりがボールを相手に出し、もうひとりがボールをオーバーハンドパスの姿勢でキャッチします。
ボールの落下地点に入り込めているか、キャッチしたときにオーバーハンドパスの姿勢が正しくできているかを確認しましょう。
出すボールの高さを変えたり、相手を動かしたりしながら、どのようなボールでも、オーバーハンドパスの姿勢でボールを受けられるようになりましょう。
ボール・オン・ボールパス
オーバーハンドパスの姿勢で1球ボールを持ちます。
その状態のところにもう1球のボールを投げてもらい、自分の持っているボールをぶつけて飛ばします。
(自分の持っているボールは持ったままにします。)
全身のバネを使ってボールを飛ばすことになります。
飛んできた正しくボールに入り込み、全身のバネの力をうまく伝えなければ、ボールは変な方向へ飛んでしまいます。
平行パス
相手に対して、低く鋭いパスを出す練習です。
基本的なパスとは違い、自分がボールを出してからすぐに自分にボールが返ってきます。
そのため、体重移動を早く行わなければなりません。
5.オーバーハンドパスのレベルアップのコツ。
まずは、これまで紹介してきた基本フォームを大切に。
オーバーハンドパスは「おでこの前」でやることが大事という話を聞いたことがありませんか?
それはなぜか考えたことがありますか?
もちろん理由があるんです。
理由 ①「全身のバネの力が1番伝わりやすいところ」であること。
⇒ オーバーハンドパスが全然飛ばないなと思ったら、バネの力が無駄な方向にはたらいてしまっています。
理由 ②「前後左右にボールを送ることができる」ということ。
⇒ ねらったところにコントロールできないなと思ったら、おでこの前ではなく違うところでボールをとらえてしまっています。
理由 ③「目の近くであり、最後の最後まで見極められる」ということ。
⇒ うまく落下地点にはいれないなと思ったら、練習段階でしっかりボールを見極め、ボールの軌道から落下地点に入る感覚をつかみましょう。
6.おまけ
指導者をしていると「自分の考える練習メニューが正しいのか」「何か新しい練習メニューはないのか」と考えることが多いですよね。
私も悩む1人でした。
そこで私が参考にしていたDVDや本を紹介します。
あなたのチーム事情に合わせて選んでいただければと思います。
こちらはジュニア向けに特化したDVDとなっています。
ただ、中学生であっても高校生であっても初心者から始める場合もあるはずです。
基礎を固めるには十分なDVDセットです。
② スキルアップドリル―小学生バレーの指導者を目指す人の「必携バイブル」 (日本文化出版ムック)
①で紹介した工藤憲さんの書籍です。現在、廃盤となってしまっているため値上がりしていました・・・
DVDより本の方が良いという方にオススメします。
③ バレーボール練習改革~弱くても勝てるチームの作り方~DVD2枚組
こちらは「実践力」に特化したDVDとなっています。
実際に自分のチームに対して、練習メニューとして組み込んだところ、「できない・・・」「難しい・・・」となりました。
だから勝てなかったのかと思い知らされた内容でした。
ここからはシリーズものです。

⑤ バレーボール指導革命2 ~『リスクを減らしつつ得点する逆転の発想』弱者のバレー 攻撃編~

⑥ バレーボール指導革命3 ~逆転の発想『弱者のサーブレシーブ』~

⑦ バレーボール指導革命4~逆転の発想『弱者のスパイクレシーブ』~

⑧ バレーボール指導革命5 ~逆転の発想『セッターの育て方』~


⑩ バレーボール指導革命7 ~逆転の発想『弱者の鬼サーブ』~

⑪ バレーボール指導革命8 ~逆転の発想『弱者のこだわり』ゲーム分析とチーム育成~

⑫ バレーボール指導革命1~8 弱者のバレー コンプリートセット

私はこのシリーズと出会って、戦い方は1つではないのだと衝撃を受けました。
戦い方1つで『弱者』でも勝つことができる。
その考え方を得られるきっかけをもらえました。
7.オーバーハンドパスの『まとめ』。
バレーボール初心者が初めに練習するオーバーハンドパスについて紹介させていただきました。
バレーボールのパスと呼ばれるものにはオーバーハンドパスとアンダーハンドパスしかありません。
その2つのうち1つです。
初めからうまくできるわけはないので、正しいフォームで繰り返し練習することで、あなたもきっと上手くなりますよ。
無意識でも柔らかいパスができるようになるまでがんばりましょうね。
また今回紹介させていただいた練習などは、ほんの一握りだと思います。
他にもたくさんあると思いますし、この練習メニューの方が良いというのがあればぜひ教えてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。